私らしい売り場を、
日本一楽しい売り場を、
つくってみせる

  • 業務部
  • 2014年 新卒入社
  • 主任
  • 原 麻由美

「偉いさん」が現場の話ばかりする会社だったから

学生時代はフィットネスクラブでインストラクターをしていた。定期的に通われるお客様と会って指導や会話をすることが好きで、時間をかけて人との関係を深めていく仕事は自分に向いていると思った。コンビニやスーパーって、必要なものがある時に訪れるものだと思っていたので、説明会で梅原社長が「お客様が喜ぶことなら何をやってもいい」と話しているのを聞いて驚いた。お客様が何度も来ることを前提としているスーパー、それを目指すスーパーなら、自分に向いているかもしれない。

面接が進む中で、何人かの部長と話をした。会社の「部長」というと、「管理職」というイメージで、現場からはもう遠いイメージを持っていたけれど、佐竹の「部長」が語る話は、現場の話ばかり。いわゆる「偉いさん」がまだまだ現場で仕事しているということは、会社全体がきっと現場を大事にしているということ。現場でバリバリに自分のやりたいことを表現したいと思っていた自分にはピッタリだと思って、佐竹食品グループへの入社を決めた。

配属先は業務スーパーTAKENOKOの業務部。業務スーパーは取扱商品の内、約半分が業務スーパーオリジナルの商品。他のスーパーでは扱っていない「ここにしかない商品」を扱えるのが面白そうという理由で、業務部を選んだ。

「店の売上の半分を占める、業務という仕事

業務部門の仕事は、発注をして、品出しをして、陳列して、売り場をつくって、接客をすること。シンプルと言えばシンプルだけど、いざやってみると本当に奥が深い。売り場のつくり方次第で、売上は全く変わる。そして業務部門の売上は、多い時にはお店の約半分の売上を占める。責任重大、だからこそやりがいがある。売り場づくりにおいて大事なのは、その日にお客様がほしいものがきちんと並んでいるかどうか。お店ごとによって異なるお客様の特性と、天気や季節というタイミング。一度売り場をつくってしまえば終わりではなくて、毎日変わっていくもの。上司に初めて売り場づくりを任された時には節分にイワシを食べることも知らなかった。自分に知識やスキルが無く苦戦もしたけれど、経験を重ねていくうちに沢山アイデアが浮かんできて、売り場づくりが楽しくなった。自分の知識やスキルが高まっていくことも実感できる。鮮魚にホタルイカが入ったら酢味噌を、美味しい鰻が入ったら山椒を、白菜や豚バラが揃ったら鍋つゆを。他の部門と連携しながら、その日お客様が欲しいものを、欲しくなるようなものをイメージして、売り場をつくっていく。

自分が入社した頃は、業務部門には正直女性の社員は少なかった。やっぱり重いものを運ぶことも多い仕事だからだと思う。でも主婦のお客様が求めるものや、SNSでの流行を察知するには、自分の感覚を活かせることも多い。お客様が「今」欲しい物は何なのか。それを毎日考えて試行錯誤しながら自分らしい売り場をつくる仕事は、本当に奥が深くて面白い。

本気には本気で応えてくれる仲間がいる

初めて主任になった時、新入社員の女性が自分のチームに加わった。根が真面目で一生懸命な彼女が、一度お客様が注文した商品を確保しておくのを忘れてしまい、お客様にお渡しすることができなかった。「また次来た時でいいよ!」と優しく声をかけてくれたことを、「大丈夫でした」と笑顔で報告してきた彼女に、私は「大丈夫じゃないよ」と伝えた。佐竹のモットー、「お客様が喜ぶことなら何をやってもいい」という言葉の後には「お客様が悲しむようなことは、決してやってはいけない」という言葉が続く。私の厳しい言葉に、彼女は涙を流した。1年後、彼女は私に「あの時言って頂けて、変わることができました」と伝えてくれた。お客様を本気で想う仲間と一緒に働けること、それが主任になってから改めて感じる、この会社のいいところ。

週に1回、店長と全部門の主任が集まるミーティングで、店長は「日本一楽しいスーパーを目指す自分たちがやるべきことは何か」と問いをくれる。悩む。毎日悩む。この商品はこの場所でいいんだろうか。あの商品はあの場所でいいんだろうか。入社してから今まで、私はまだ完璧な売り場をつくったことがない。日本一楽しいスーパーの売り場を任されているという責任は重いし、商品の数は多いし、時期によって最適な商品も変わっていく。大変な仕事を選んでしまったなと思うけれど、こんなに面白い仕事はなかなかないなと思う。本気でお客様のことを想う仲間たちと一緒に、いつか完璧な日本一楽しい売り場を、つくってみせる。

2022年2月取材時点

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